BMW へのキーレスエントリの取り付け

• まず，注意点

  • このガイドの内容に沿って取り付けられた場合に生じたいかなる 損害も補償しません（できません）．

  • 配線のショートは，車両火災につながります．くれぐれも配線のチェックは 慎重に．また，適切にヒューズを入れてください．特にバッテリの端子から直接線を引き出す ことは大変危険です．

  • 配線をする際，カーショップ等で売っている，配線の割り込みキットを用いる と思いますが，その際，線材の太さ範囲に注意してください．0.35-0.8sq 用などがもっとも 良いかと思います．(今回該当する部分の BMW の配線は 0.5sq ではないでしょうか．）

  • このガイドは JC のキーレスを仮定して記述してありますが，参考に他の製品も取り付けられるでしょう． このキーレスは，ドアロック，ロック解除は，リレーを 0.3秒 ON にし，トランク制御は スイッチを押下している間リレーが ON となるものです．リレーの反対側は任意の電圧 (12V 側，アース側）どちらでも設定可能ですが，BMW の場合，どれも 12V へ接続します．

  • 下記の配線は，ドアロック，ロック解除以外に，トランクのロック解除のスイッチ でダブルロック（ウィンドウクローズ含む）が可能となるようにしています．これが必要ない場合， キーレス側のオレンジ色と茶色の配線はする必要がありません．なお，（キーレスを使った場合， キーを直接差し込んで行った場合に関わらず）ダブルロック状態にすると，その後キーレスでは ドアロックが解除不能となります（少なくともうちの車では）．

  • 私の車は，1993年式 BMW 525i セレクション（左ハンドルAT,ディーラー車．装備品は 専用内装＆皮シート（シートヒーティング付き），電動サンルーフなど）です．年式によって，また 年式が同じでも若干配線が異なる可能性があります．

  • 内装のクリップなどは壊れやすいので注意しましょう．該当個所はわりと強度の あるものが使ってありますが・・

  • BMW はその仕様上，内部に閉じこめられる可能性があります．（ダブルロックを 掛けると，内部からは開けられない）．キーを使ってエンジンを掛け，ドアを開け，外から キーを使ってダブルロックを解除したら出ることが出来ます（ただ，車種によっては，ダブル ロック状態ではエンジンが掛からないものがあるかも知れません）．安全のため，窓ガラスを 開けたまま作業することをおすすめします．

• 情報源

  • BMW おたっきーず HP メンテ13 (E36)

  • BMW おたっきーず HP メンテ17 (E34 - Alpina B10 biturbo)

  • ベントレー E34 整備書（英文）

  • ヘインズ E36 整備書（英文）

• 年式と配線の違いについて

  • ベントレーの解説書の配線図によると，E34 は 1991 以前と 1992 以前でドアロック まわりの配線ががらっと変わっています．簡単に言うと，E34 はドアロックが二段階で，ダブル ロックという状態がありますが，これが通常のロックと同じ系統で処理されているのが 1991 以前． 1992 以降は別系統となっています．（今後，簡単な図を入れます）厳密には，-1991, 1992, 1993, 1994-1995 の４種類の配線図が収録されていますが，これは米国仕様の変更（オプション設定の 変更，とくに盗難防止装置？）などが関係しているかも知れません．

  • ヘインズの解説書と比べてみると，E34 の 1992 以降は，E36 の配線とほぼ同じ ような形式となっています．配線色は異なるようです．

  • E34 では，ドアロック関係の配線はすべて後席下へ引いてきてあるため，ここで 配線することが可能であるはずなのですが，ハーネスが多すぎて・・分かりませんでした．

• 配線の方法について

  • まず，助手席（前右席）足下の，スピーカーの付いているところのカバーを取る． グローブボックスの右下の脚が触れる黒プラスティックのカバーです．これは，手前の上下に あるクリップ（マイナスドライバーで９０度回すと外れる）により止められています．（あと， 内装のうち，ドア開口部の外周に付いている部分に挟まれている）簡単に取り外せるはずです． スピーカは，内装に取り付けられているので，このパネルをはずすと一緒に外れてきます．

    

  • 配線を探します．このスピーカが収まっていたところに，斜めに約２０本程度の 配線が束ねられたものがあるはずです．これを，束ねているテープを切って，バラします．
    下の写真は，すでに配線が終了した状態を写したものです．ごらんのように，スピーカーの配線といっしょに束ねられていると思います．
    （配線が合っているかどうかは，以下の配線色の表と一致を取ってください）

    

  • 配線色は，

    車体の配線色 （私の年式）	信号の意味	ＪＣキーレスの配線色	説明
    赤・黒	１２Ｖの電源	赤	集中ロックのヒューズ #33 を通ってきた１２Ｖです．E36 では，赤・緑と思う．
    白・黄	ドアロック信号	黄	この線を 12V に接触させるとドアがロックされる．1993 年より後期型および E36 では，白・緑と思う．
    白・緑・黄	ドアのロック解除信号	緑	この線を12V に接触させるとドアロックが解除される．1993 年より後期型および E36 では，白・黒と思う．
    青・茶・黄	ダブルロック信号	オレンジ	この線を12V に接触させるとダブルロックがかかる．また，しばらく 12V への接続を保つと，ウィンドウ，サンルーフが閉じる．E36 では，白・赤と思う．
    車体シャシーのねじ	アース（０Ｖ）	黒	アース，つまり 0V. カバーをはずしたところのどこかのねじへしっかり止めてください．
    ----	キーレスの，リレー接点の反対側端子	白・茶色を赤へつなぐ	キーレスから出力される電圧を決定する線．これを 12V へつなぐ．車の１２Ｖに直接つながなくても，キーレスの１２Ｖ，つまり赤につなげばよい．安全のため，赤の線の途中にある，ヒューズよりもキーレス本体寄りに接続してください．

    

  • 配線コネクタにキーレスを付ける前に，各端子の電圧をチェックしましょう．（ＪＣキーレスでは，赤，白，茶色の各端子と，黒端子の間がそれぞれ 12V であるはず）
    また，赤と黄をつなぐとロック，赤と緑をつなぐとロック解除されることを確認しましょう．

  • キーレスを接続し，動作することを確かめ，カバーを閉じます．余った配線がショートなどしないよう注意してください．

説明文