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投稿1470 | ■ZENZANON ファンタジー(推論という名の妄想) 単焦点フォトグラファ 2011/10/21(金)17:42

★ノリタ光学製(!?) ZENZANON MC 80mm f2.4★

ノリタは大口径レンズが得意だったようです。
(80の倍数である焦点距離を積極的に展開していたようですね。)
NORITA 66の中判でNORITAR 80mm f2というレンズを発売していました。
6×6の中判で標準域レンズはf2.8が多いが、f2.0を達成しているのはノリタ光学ぐらい。
ハッセルのf2.0は110mmと、ちょっと尺が長い。

Wikipediaで
【ゼンザノン80mmF2.4MC - 5群6枚。富岡光学のOEM】とあるが
この記述は、間違えである可能性が極めて高い。

ノリタ光学は、東京光学(現トプコン)出身の技術者であった
車田利夫さんが1951年に創業したレンズ・カメラメーカー。
当然の事ながらノリタ光学と東京光学は繋がりは強かったはず。
ところが、両社とも1976年をもってブロニカのレンズ供給を断っている。

ちなみに前年の1975年の経済は、第1次オイルショックの影響で、有名企業の倒産が相次いだ。
当然、日本光学も影響を受けレンズ供給が困難を極めたようで、
期間(1〜2年)限定でゼンザノンレンズが発売された。
     1975年発売
       ゼンザノン75/2.8MC
       ゼンザノン80/2.4MC
     1975年〜1976年発売
       ゼンザノン40/4MC
       ゼンザノン50/2.8MC
       ゼンザノン200/3.5MC
期間限定以降の正規販売は無かったようである。

上記を踏まえると以下の供給体制だったようだ。
1976年以前の供給:日本光学、東京光学、ノリタ光学
1977年以降の供給:日本光学、富岡光学
1978年以降の供給:日本光学、富岡光学、Carl Zeiss Jena DDR


★富岡光学製(!?) ZENZANON MC 150mm f3.5★

つまり
1976年以前はブロニカと富岡光学との契約は無かったようだ。
1977年以降に富岡光学がゼンザノンに供給を開始したらしい。

特に、ゼンザノン150mmから推測すると
『ノリタ光学』と『富岡光学』が供給面で入れ替わったと思われる。
恐らく下記の推測で間違いない。
  1976年以前 ゼンザノン 150/3.5【5群6枚】ノリタ光学
              ↓
  1977年以降 ゼンザノン 150/3.5 MC【4群5枚】富岡光学
この点においてもWikipediaの記述は、間違えであろう。

1977年以降のゼンザノンは2本しか販売されていない。
150mmと80mmだけ?と、なれば、新たな疑問が・・・・


★富岡光学製(!?)Zenzanon 80mm f2.8 MC by Carl Zeiss Jena DDR★

富岡光学が、わざわざ1本のレンズだけをブロニカに供給したのだろうか?
それも、中判で150mmという焦点距離を。
売れ筋だったとは考えにくいですよね。
(中古市場を見ても、玉数が少ないので容易に想像がつきます)

そこで気になるのがオイルショックの前年9月に、ツァイスと業務提携が挙げられる。
1977年に標準レンズは、価格も同じ日本光学(現ニコン)から完全に切り替わっている。
富岡正重さんは日本光学(現ニコン)出身ですしね。

     ブロニカが、
     カール・ツァイスと業務提携している富岡光学に
     ツァイスレンズの供給を依頼したのではないか?

レンズの銘板に「By Carl Zeiss Jena DDR」と打ってあるが、
中身は富岡光学製だったのではないか?
(Made in DDRと刻印されていませんし)
ライセンス・パテントの契約上、Carl Zeiss名を打刻したのではないか?
(ブロニカもそのほうが売りやすかったのかな?)

検証してみよう。
Biometar80/2.8が存在する。1966年発売の
ペンタコンシックスマウントが気になるところ。
Tessar80/2.8が最初に発売されたらしい。Biometar80/2.8の登場は、その後だ。

ペンタコンシックスのBiometar 80/2.8は海外のコレクターによると
http://www.dresdner-kameras.de/pentacon_six/objektive/objektive.html
1期〜5期のBiometarがある。
「Carl Zeiss Jena MC Biometar」と『MC』と表記があるのは、唯一4期型Biometar!!
赤の『MC』表記があることから富岡光学からツァイスへ供給していた可能性が高い。
時代考証からも時期が重なるようだ。

「ZENZANON」と「by Carl Zeiss Jena DDR」の影に隠れていたのは、
間違いなく富岡光学である。


改めて上記を纏めると以下の供給体制だ。
1976年以前の供給:日本光学、東京光学、ノリタ光学
1977年以降の供給:日本光学、富岡光学
1978年以降の供給:日本光学、富岡光学、富岡ZEISS


と、すると少なくとも4本は以下のようになる。
ZENZANON MC 80mm F2.4 ノリタ光学製
ZENZANON 150mm F3.5 ノリタ光学製
ZENZANON MC 150mm F3.5 富岡光学
ZENZANON MC 80mm F2.8 富岡ZEISS


以上、推論という名の妄想です。

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