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投稿2701 | ■Re:2700 色の知覚について 狸おやじ 2021/7/25(日)13:16

日浦様,お返事をいただきありがとうございます。

> おっしゃるとおり錐体は単体で取り出すとおっしゃるように短波長に感度を持つようです.しかし眼球全体で考えると,水晶体が紫外線を遮断してしまいますので400nmより短波長域はほとんど見えません.

>> 説明には「赤錐体には青錐体より短波長側に第二の反応ピークがあるため、青より短波長の光に対しては、赤・青錐体に感度があり、緑錐体には感度がないという「紫」の視覚パターンを生じる。」とあります。
> この点は確かにおっしゃるとおりであるかと思います.水晶体で減衰するとはいえ,その減衰はすべての錐体に対して等しく関与しますから,非常に強度が高い400nm付近の光を見たときに,赤の錐体の応答が少し生じることで,若干赤っぽく見えることはあるのだろうと思います.xy色度図
https://ja.wikipedia.org/wiki/CIE_1931_色空間#/media/ファイル:CIE1931xy_blank.svg
を見ますと,スペクトル軌跡の青側の端が,ちょっと赤い方に曲がっていますが,それがおっしゃる現象に関係しているのだと思います.このxy色度図は可視光と定められた範囲しか塗られていませんが,紫外域までグラフを伸ばすと,この端の曲がったところがもう少し赤い方に巻き込んで,白色点から見ると紫の方に回り込んでいるのだろうと思われます.

良く分かりました。ありがとうございます。
確かに400~450nmの「単色の紫」は,目の感受性の限界に近い波長帯なのであまり重要ではないかもしれません。この波長帯の光は,人間の目の青錐体と(僅かに)赤錐体で感受する為,青と赤の合成色として認識しているようですね。

> フィルムやカメラではどうかと言うと,実際には非常に感度が低い領域の現象ですから,色再現の点では他の部分を合わせるほうが優先度が高く,実質的にはケアされていないのだろうと思います.

なる程,良く分かりました。フィルムでは,例えばフジのポジフィルム(ベルビア等)では単色の紫に対応した感色/発色層(青系色補正第6層)を青感光層の下に入れて赤末を含む紫の色再現(紫•マゼンタの色相忠実)を工夫しているようです(下の倉光他,p.15-16, 2003)。ただ,現在のデジタルセンサーや3色カラーフィルターでは,この様な試みはされていない(?)と思います。時間があれば太陽光をプリズム(又は微水滴)で分光し単色の紫の色再現性をデジカメとポジ/ネガフィルムで比較し,実際の分光スペクトル強度と比較検証してみたいと考えています。

まあ少し細かい話ですが,単色の紫を含む豊かな色再現性を実現する光学センサーができれば,1人の写真愛好者として嬉しく思います。もしこの拙文を読まれた光学企業の技術開発担当者がおられたら,検討していただけたら有り難く思います。

文献)
https://asset.fujifilm.com/www/jp/files/2019-10/d2a435c2e3c6481447ecdbc0c29d75f0/rd_report_ff_rd049_003.pdf

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